どれを選べばいいのかよくわからないツール選択。
その中でも今回は不動産業界の決済SaaSについてみていきます。
過去の導入事例から、不動産業界では使えるのか、どのような業務に使えるのか、規模はどのくらいならば可能なのかなど、気になる真相を探っていきます。
そもそも決済SaaSってどんなものがあるのか
大きく分けて、オンライン決済サービスと経理業務の自動化という2つのツールがあります。
・オンライン決済サービス
オンライン決済サービスは、その名の通りオンラインでの決済を可能にするために利用するツールです。
不動産業界ではまだまだオンラインでの決済が浸透していませんが、キャッシュレスポイント還元事業の影響に加え、コロナウィルスの影響により急速に広まり、考慮しなければならない時代となってきています。
・経理業務の自動化
経理業務の自動化では、今まで人を雇い入力していたデータや、決済が完了した顧客データなどをすべて自動で行ってくれるものです。
面倒な税金周りの計算も自動で行ってくれるものもあります。
また、この二つを掛け合わせて利用する事をおすすめします。
なぜならば、お互いを連携させることによってさらなる業務の効率化を図ることが可能になるからです。
導入するメリット・デメリットは?
メリット
- 未回収リスクを減らすことができる
- お金の回収が楽になる
- 必要な契約や、労力の削減
- 人為的なミスの削減
- 運用サポートを得られる
メリットとしては上記のようなものがあげられます。
不動産業界において、クレジット決済を導入する事での最大のメリットは未回収リスクを減らせるという点なのではないでしょうか。
不動産業界では家賃の未払いを問題視されることでしょう。
そこで、決済方法を銀行振り込みではなく、クレジットカード決済を導入するとどうでしょうか。
毎月必ず、カード会社を通して安定的に振り込まれます。
これが最大のメリットと言えるでしょう。
決済サービスを使うことで、より必要な契約や労力を削減することが可能となります。
また、経理業務の自動化のメリットとして人為的なミスの削減があります。
現時点で、決済サービスを導入していない企業では、大部分が経理作業を手作業で行われているのではないでしょうか?
もし当てはまるようでしたら今すぐ決済サービスの導入をご検討することをお勧め致します。
業務にSaaSを導入することによって効率が何十倍にも上がったという企業が数多く存在します。
ぜひ導入をし、業務の効率を飛躍的に向上させましょう。
デメリット
- 手数料が発生する
- 工数が少ないと言っても導入時・運用時の労力や負担
- 入金のタイムラグがある
デメリットとしては、やはり手数料と労力があげられます。
カード決済には必ず手数料が付きます。
相場は規模などにもより変動しますが、3.6~5%です。
また、導入時には労力が割かれることは言うまでもありません。
しかしメリットとデメリットを対比した際に、業務の効率化やデータ入力の自動化など、今まで業務に割いていたリソースを別のものにかけられると思うと、そこまで大きなデメリットではないと思います。
それでは実際に導入事例を通して決済サービスについてみていきましょう。
導入事例
Stripe導入事例(チャリティーウォーター)
慈善団体であるチャリティーウォーターさんは、モバイルとウェブの寄付の流れをStripeで最適化することに成功しました。
Stripeの導入で、地球上のすべての人にきれいな水を届けるという使命に集中できるようにしました。彼らはStripeを使用して、毎月の新しい寄付プログラムを構築しました。従来、寄付は思い立ったときに寄付をするという形をとってきていました。
しかし、最近ではサブスクリプション同様に寄付にも月額いくらかで寄付をするという形が見られるようになりました。これにより、加入者は年間を通じて寄付をさらに簡単に行うことができるようになり、継続的な支援を実現しました。
支援者には、振り込むという負担を軽減させ、慈悲団体にとっては支援者の継続的な獲得を後押ししている成功事例です。
PayPal導入事例(株式会社ゲストハウスイン)
こちらは、京都を中心にゲストハウス事業を展開している株式会社ゲストハウスインさんの事例紹介です。
京都に現在10軒の施設を持つ「ゲストハウスイン京都」。課題になっていたのは、客室稼働率と宿泊料金の回収です。
「2012年頃までは日本人旅行客が主だったため、一泊だけでしかも週末しか部屋が埋まらないのが悩みでした。そこで海外からのお客様を取り込めば、平日も多くの方に利用いただけると考えたのです。
また、キャンセル料金が回収できないことも問題でした。PayPal導入結果、2016年現在、同ゲストハウスはインバウンド(外国人旅行客)が利用者の98%を占め、客室の年間平均稼働率はなんと92%をマークしています。
世界的な宿泊系ポータルサイトを使った集客と、ペイパルによる決済という“合わせ技”が、この驚異的な業務改善効果をもたらしたのは言うまでもありません。
また、複数のクレジットカードや多額の現金を持ち歩かなくても良いという点がマッチした部分も大きいです。もちろん当初の狙いだった、No-Showやキャンセル料金の未回収対策も、予想以上の大きな成果を挙げた。
こうしたトラブルの発生件数は、ペイパル導入前の約1割にまで減少し、経営面での体質改善に大きく貢献しています。
引用元:https://www.paypal.com/jp/webapps/mpp/merchant/case/guest-house-in-kyoto
【経理業務自動化の導入事例】freee導入事例(不動産業経営 平さん)
導入の効果
交通費を freee に全て同期し、入力を自動化
不動産業では、移動が多いので、細かい交通費が多く発生します。例えば、電車、タクシー、駐車場料金などです。
毎日こういった交通費を入力するのは大変なので、freee にクレジットカードを同期させて帳簿を自動化しています。最近では、駐車場もクレジットカードに対応しているので、交通費に関しては、freee で自動化できています。
海外でカードを使うと日本円に換算されて帳簿される。仕事柄、海外に行くことが多いのですが、そこで支払った経費などが全部日本円で換算されて freee上に帳簿されるのは非常に助かっています。
不動産オーナーにピッタリの会計ソフト
freee は不動産オーナーに勧めてますね。不動産オーナーは、メインの仕事を持っている人が多く、会計にあてる時間があまりないです。
しかし、実際には支出が多く、例えば、掃除代だったり、エアコン取り付け費など会計に関してやることが多いです。そういう方には、不動産投資用の銀行口座を持ってもらい freeeで会計業務をやることを勧めています。
こうすれば、時間がなくても投資用マンションにかかる経費を自動で freee に取り込むことができます。
引用元:https://www.freee.co.jp/cases/hudousan/
クラウド会計ソフトfreeeは確定申告の処理や日々の経理もまとめて効率化してくれるサービスです。不動産業界で面倒な経理業務を代わりに自動で作成してくれます。
また、不動産業でよくある海外での会計を日本円換算して計算してくれるのも魅力です。freeeとカード決済等を同期させることで帳簿を自動化し、業務を効率化した成功事例です。
決済ツール紹介
Stripe
Stripeは、オンラインおよびモバイルアプリで支払いを受け取るための最良の方法です。
彼らは世界中のビジネスのために毎年数十億ドルを取り扱います。
彼らは世界最大の開発者志向のコマース企業であり、中小企業から大企業まで、Webとモバイルの支払いを受け入れています。
使った分だけの決済手数料をとるシンプルな料金体系を用意してあり、包括的な決済プラットフォームを利用できます。
気になる決済成立ごとのマージンは3.6%となっています。
多くのユーザーにとって最大の魅力は、Stripeの無料でシンプルなAPIです。
同社は開発者の間で扱いやすいという評判を持っています。
これにより、ある程度の開発リソースを利用できる中小企業は、eコマースサイトのカスタムエクスペリエンスを構築できます。
統合には、追加の費用も含まれていません。
PayPalなどの他の企業は、同様のサービスに対して追加の月額料金を企業に請求します。
反対に、これは、開発者やフリーランスのコーダーを雇う手段を持たない中小企業にとって問題であることがわかります。
Stripeは、別のeコマースプラットフォームを使用して統合できます。
これらは技術者以外のユーザーが設定する方が簡単ですが、追加料金がかかります。
社内に開発者がいる場合は導入に対するコストが少なく、スムーズに導入することができるため、検討するのはいかがでしょうか。
PayPal
PayPalクレジットカード処理(Payments Standard、Payments Pro、またはPayFlow)を使用すると、サイトで顧客からのすべての主要な支払いタイプを受け入れることができます。
シンプルなチェックアウトボタンまたは完全にカスタマイズされたオンラインチェックアウトにより、あらゆる規模の企業のスケーラブルなソリューションが可能になります。
料金体系は、こちらも使った分だけの決済手数料をとるシンプルな体系を用意してあります。
1件あたりのマージンは2.9%+40円~です。PayPalには3つのサービスプランがあり、PayPalは「アカウント開設費」「初期費用」「月額手数料」「銀行口座への手数料」がすべて基本無料です。
PayPalは開発者向けのツールを提供していますが、ほとんど誰でもセットアップして支払いを開始できるように設計されています。
さまざまなサードパーティのeコマースプラットフォームと統合して、可能な限り簡単にセットアップしたり、支払いボタンを用い独自のサイトを作成したりできます。
freee
freeeはクラウド会計ソフトシェアNo.1の会計ソフトです。
「誰でも使える&経営状況が見える」をコンセプトに、法人から個人事業主まで幅広い範囲で利用されています。
freeeの特徴は「クラウド」、「経理の自動化」、「業務全体を効率化」、「経営状況を見える化」です。
クラウドであるため、どこでも、何人でも、Mac・Windowsなんでも大丈夫。
面倒な買い替え・更新作業も不要なのが特徴です。
最大の特徴はなんと言っても経理の自動化です。
ネットバンキングやクレジットから、明細を自動取得して、設定した仕訳ルールやAIの推測に基づいて自動記帳を実現してくれます。
freeeの導入で、ユーザーの8割が業務を1/2以下に削減できたという調査結果がでています。
freeeは単なる会計ソフトでなく、経理にかかわるあらゆる業務をオールインワンでまとめて効率化してくれます。
また、豊富なレポートを自動で作成できるため、手元ですぐに見たい数字が見られるため、瞬時に経営に活かすことが可能です。
料金体系は、最安のミニマムプランで1980円~用意されており、機能が多機能にするごとにグレードが高いプランが用意されています。
ミニマムプラン・ベーシックプランでは30日間の無料プランも用意されています。
導入も個人事業主が利用できるように設計されているため、スムーズかつコストを抑えて導入できそうです。
不動産業界において、移動費などの入力作業が削減されるのは大きなメリットと言えます。
ぜひ検討してみるのはいかがでしょうか。
良い口コミ
Stripe
セットアップは簡単で、Stripeゲートウェイは最初から完璧に機能し、サポートに連絡する必要はほとんどありませんでした。
これまでのところ、ストライプに関する全体的な経験は本当に素晴らしいものでした。
パートナーと私たちは、このプラットフォームを介した支払いの効率を気に入っており、すべての人にお勧めします。
Paypalよりもインターフェイスと統合が少し気に入っただけでなく、パーセンテージを少し節約しました。
PayPal
世界中のクライアントから即座に資金を受け取る機会を提供してくれました。これはすべて、可能な限り最も低い費用で行われます。
請求書を作成してクライアントに非常に簡単に送信できる最も重要なこと。
また、クライアントからの支払いをリクエストすることもできます。
個人用アカウントとビジネス用アカウントを区別するという選択は、それらをすべて自由に開くことができるため、クライアントに焦点を当てたものになります。
購入者保護は、詐欺的な販売者がクライアントを詐欺するのを防ぐための最高の機能です。
freee
freeeは、スマホのアプリで確定申告を完結させる事ができるので、大変便利に思いました。私はスマホで、いろんな経費の帳簿をつけていますので、かなり良かったと思います。
領収書やレシートをスマホで取り込んで、それを活用できるのが特に素晴らしいです。
決算書や確定申告書、源泉徴収票も処理できて、PDFに変換できるので、すごく効率的です。
料金がとても安いのに、freeeのサポートがしっかりしている事に驚きました。簿記の知識や確定申告とかに知識のなかった私でも、無事に滞りなく進める事が出来ました。
さらに会計ソフトとスマホのアプリがおまけで無料で使えるようになるなんて、すごすぎます。
私の周りの評判も良くて、これからもずっとfreeeを使っていこうと思います。
悪い口コミ
Stripe
Stripeには、サードパーティのアプリと同期するためにAPIを介して使用できるフィールドにいくつかの制限があります。
また、パートナーがAPIをどのように使用するかについての要件もそれほど高くないため、私たちの統合では、最もクリーンではない他のサードパーティアプリからのデータ同期を行っています。
PayPal
受け取った支払いの料金とカスタマイズの限られたオプション。送金されたすべての支払いに対して少額の料金が請求され、ウェブサイトのポータルをあまりカスタマイズできませんでした。
freee
分からないときや、質問したいときに、スピーディーに正確に回答をもらうことができなかった。
電話で話そうとしたが、電話サービスはプラスで課金が必要でプラン変更が必要とのこと。顧客対応が気になるところである。