工数管理ツール「Backlog」とは?その実態を暴く!

業務が複雑化、多様化している現代、IT業界にとどまらず、様々な業界でプロジェクトマネジメントの知見が求められています。

プロジェクトマネジメントで重要なのは、プロジェクトの計画を立て、プロジェクトが進んでいく中で計画と乖離がないのかを確認しながら調整していくことです。

このときに必要となるのが工数管理です。今回は、工数管理ツールについて詳しく紹介します。

オススメ工数管理ツールの紹介もしているので、少しでも気になったら最後まで読んでみてください!

目次

工数管理とは?

工数とは、プロジェクトにおける業務量の単位です。

算出方法は、「1つの作業にかかる時間」×「作業に取りかかる人数」や「プロジェクト全体にかかる作業量」÷「スタッフの人数」で算出でき、プロジェクトの大小により人月・人日といった単位で表します。

工数管理は、プロジェクトでどの程度工数が必要なのか算出したり、進捗状況を把握するために工数を管理することを指します。例えば、あるプロジェクトが3つの作業で構成されており、それぞれの1つの作業あたり10人が30日作業する必要があるとします。

その場合、プロジェクト全体で工数が90人日必要と把握でき、そのためにどの程度の予算が必要なのかも計算できます。このように、工数管理を行うことでプロジェクトに必要な予算や人員の算出や進行管理に利用できます。

工数管理の重要性とは?

ここまでは工数管理のメリットをご紹介してきましたが、工数管理は何のために必要なのでしょうか。ここでは、工数管理を行う代表的な目的をご紹介します。

プロジェクトの生産性向上

1点目は、プロジェクトの生産性の向上につながるため、結果的にプロジェクトの成功に繋がるという点です。

工数管理を行わない場合、プロジェクトで計画通りに進んでいない箇所を特定するのが難しくなり、プロジェクトの遅延や、納品物の質の低下に繋がる可能性があります。

しかし、工数管理を行うことで、プロジェクトに適切な予算・人員・スケジュールを把握でき、現実的なプロジェクト進行が実現できます。

チーム内のコミュニケーション効率向上

2点目は、チーム内におけるコミュニケーションの効率化です。プロジェクトが進むにつれて、多数のチームで異なるタスクを同時に進めていくため、進捗状況にばらつきが生じることも多いでしょう。

工数管理で作業状況を各チームが報告し、情報を一元化することで、進行状況を把握することができるため、もし遅れているチームがあった場合、そのチームの人員を増やすといった対策を立てることができます。

プロジェクトマネジメントでは、チームのマネジメントも重要なスキルです。工数管理を行うことで、お互いの現状を把握するきっかけとなるため、チーム内のコミュニケーションのきっかけにもなります。

プロジェクト単位での収支確認

3点目は、収支管理のために行うということです。企業や事業を行う上で、利益を出すことが重要な目的の1つです。

例えば、企業の場合、企業全体としての収益は把握できていても、各事業毎、プロジェクト毎の収益を把握できていないケースがあります。

その理由として、人件費をプロジェクト毎に落とし込めていない可能性が考えられます。企業はプロジェクトの集まりでもあり、収益を改善するためには、プロジェクト毎の収益の管理が必要となります。

そこで有効なのが、工数管理です。工数管理を実施することで、各プロジェクトに何人が、それぞれ何時間ずつ関わったのか把握することができ、プロジェクトの収益性を把握できます。

このように、工数管理は単なるプロジェクト進行だけでなく、経営の面からも有効です。

工数管理のメリット

工数管理を行うことのメリットは何でしょうか。ここでは、工数管理のメリットをご紹介します。

コストの把握ができる

工数管理を行うことのメリットの1つはコストの把握ができることです。プロジェクトにかかる工数を算出することで、クライアントに見積を行う際の参考になります。

また、プロジェクト全体の収益を把握し、継続の可否を判断する材料になります。

作業進捗が把握できる

工数管理は、進捗状況の把握にも活用できます。現在の作業に、何人が、それぞれ何時間かけて作業を行っているのか把握することができます。

計画の工数と乖離がある場合は、早めに調整・対策することで、プロジェクトの遅延を防ぐことができます。

PDCAの実施に活用できる

1つのプロジェクトを完了した際、効果測定や振り返りを行う余裕がないまま、次のプロジェクトに移行してしまうことはありませんか?

もしそうであれば、プロジェクトの終了後に、PDCAを回す時間を確保してみるのも良いでしょう。毎回のプロジェクトから改善点を得ることで、次のプロジェクトの質を高めることができます。

オススメ工数管理ツール「Backlog」

工数管理を実施するために便利なツールとして、WBSやガントチャートがあります。このような工数管理に役立つツールを作成するためのITツールをご紹介します。

Backlogは、開発からマーケティング、人事・総務まで様々な職種で使われているプロジェクト管理ツールです。プロジェクトを迅速に進めるために、チームメンバーのコラボレーションを促したいときにはBacklogがぴったりです。

Backlogは300種類以上のキャラクターアイコンやスターによるいいね機能など、コラボレーションを促す機能を備えており、メンバーそれぞれの特徴が掴みやすくなります。

それだけではなく、進捗を見える化してチームミスをなくすことに貢献してくれることでしょう。

Backlogの特徴としては、基本となるタスク管理機能(課題管理・ガントチャート)が充実しています。

また、Wikiによるドキュメント管理や、共有ストレージ機能を備えるなど、業務管理で活用できるさまざまな機能が標準で含まれているのが魅力的です。

特にファイル管理については、ほかのプロジェクト管理ツールがファイル添付にとどまっているのに対し、Backlogは共有ストレージ機能を備えているので、柔軟なファイルのやり取りや大容量ファイルの取扱が可能なのは特筆すべき点です。

そしてBacklogは国産のツールなので、日本語でのサポート体制が充実しており、日本語でのドキュメントの豊富さ、ユーザーコミュニティが活発に運営されていることも大きなメリットです。

特徴

  • 可視化されたプロジェクト管理→ガントチャート、カンバンボード、wiki、カスタム属性、ファイル共有などの便利な機能
  • 担当者、期限を明確にしたチームタスク管理→親課題と子課題に分けた管理
  • SVNとGitを使ったチームのソースコード管理
  • バグ追跡に必要な情報を記録し、徹底したバグ管理

Backlogの導入実績

Backlogは業界大手・上場企業〜中小企業の様々な業種で使われています。SoftBank robotics、SunStar、Weblio、日本経済新聞社など、業種規模にとらわれず様々な企業様に支持されています。

ここで、導入企業様によるプロジェクト管理やコミュニケーション促進の実例をいくつかご紹介します。

導入実績「ソフトバンクロボティクス株式会社」

ソフトバンクロボティクス株式会社 では、法人パートナー事業を推進する部門でBacklogが導入されています。

Pepperには法人向けと家庭向けの2つのモデルがありますが、法人向けの「Pepper for Biz」は、これまで1,700社を超える企業が導入しています。

Pepperの人気が広がる中、Backlog導入によって大規模プロジェクトの管理とコミュニケーションの改善をはかりました。

抱えていた問題

グローバル推進部パートナー戦略課の松田篤之氏がマネージャーとしてプロジェクトの進捗や全体のバリューチェーンを管理するなかで、ボトルネックだと感じていたのが「メールのやり取りの多さ」と「案件管理」でした。

以前は、プロジェクト管理に、メールや共有機能があるスプレッドシートを使っていました。

しかし、メールでは、タスクを管理するための時間を逐一確保する必要があったり、情報共有が漏れてしまうといった問題が起きていました。

外部の企業と一緒に進めるプロジェクトは、関わる人数が一層多くなります。

プロジェクトに途中参加するメンバーも多く、彼らへの情報共有に漏れがあると、リリース直前に問題が発生するというような事も起きかねません。

Backlogによる解決策

部署内でアンケートを取ったところ、先述したメールの課題については「メールの数が減りメールチェックに割かれていた時間を削減できた」という声がありました。

また、案件管理の課題については、ガントチャートなどでプロジェクトの進捗を可視化できるようになったことで、遅延タスクが激減しました。

「途中参加者でも課題の内容をすぐに追うことができるようになった」「課題の担当者が明確になった」という声もありました。

プロジェクトの進捗を管理する側としては、期限切れの課題の把握ができることで、プロジェクトの進捗確認がしやすくなりました。

また、導入前からのメールの通数を集計して、どれくらい削減できたのかをグラフにしているのですが、Backlogを本格的に導入した当初は、操作に関する問い合わせが多く、通数は大きくは変わりませんでした。

しかし、3ヶ月経過する頃には落ち着き始め、右肩下がりで減少を続けています。最終的には、新規のメールとそれに対する返信を同数程度にするのが目標です。

結果

Backlogは、ソフトバンクロボティクスのPepperチームの生産性を高めました。

メール作成から表計算ソフトのファイルの書式の調整、メール分類などの作業が不要になり、ビジネス的な利益に直結する作業により多くの時間を割り当てられるようになりました。

Backlogの導入により、利益に直結するやるべき仕事に時間をかけられるようになっています。

プロジェクト管理ツールとしての役割は、見えずらかった作業やそれにかかる時間を可視化し、より具体的な計画を立てることで本当にやりたい仕事に集中させることだと思います。

導入実績「サンスター株式会社」

「G.U.MやOra2などのオーラルケア商品で知られるサンスター株式会社では、「健康道場」と呼ばれる身体の健康をサポートする玄米菜食と青汁のブランドを展開しています。

同ブランドのマーケティング部では、外注先の広告代理店とのウェブコンテンツの制作をBacklogで管理しており、納期の調整にWikiを、素材の共有に画像ファイルが活用されています。サンスターではブランドマーケティングのタスク管理にBacklogを活用しています。

外部の代理店と共同して、自社製品のウェブコンテンツの制作を進めており、コンテンツの素材やスケジュールなどの重要な情報をBacklogに集約して共有しています。

BacklogのWikiやファイルを活用することで、メールでのコミュニケーションで起きていた作業依頼の伝達漏れや認識の相違などによるミスコミュニケーションが改善されました。

抱えていた問題

ウェブサイト内の記事などのコンテンツは更新頻度が高いため、発生する作業について代理店側と綿密にコミュニケーションを取る必要があります。

コンテンツの企画や構成の相談から公開スケジュールの共有まで、企画からリリースの作業工程が多い分、認識の相違によるタスクの対応漏れが起きないように対策をすることが重要でした。

Backlogによる解決策

Wikiを備忘録として活用することで代理店との間で起きていた「言った・言わない」問題の事前対策ができます。

実際に、代理店に作業を依頼した経緯や納期変更時のメモから、記事の案まで色々なものを記録しています。

記事のテーマは販促と紐づけているので、商品発売の日程が変更になったときはその理由を記録して、いつでも振り返れるようにしています。代理店への素材共有として、ファイル機能も活用しています。

Backlogを通じて素材を共有することで日付が記録され、制作に必要なデータ類を渡したか渡していないかが明確になります。

さらに、代理店側の担当者が変わっても、Backlogを引き継いでもらえれば、新たに画像を送り直すという手間も発生しないので、とても便利に使っています。

また、Backlogは代理店との情報共有だけでなく個人のタスク管理としても活用しています。マーケティングの仕事は細かい作業が多いため、納期を正確に把握することが重要です。

Backlogのガントチャートをセカンドモニターで1日中開きっぱなしにして、納期や直近で着手しなければならないタスクを把握しています。

表計算ソフトとの大きな違いは、最新のファイルを管理したり、フォルダごとに閲覧できる部署が限られていたりしない点ですね。

誰がいつ何を対応したのか作業履歴がわかりやすく、更新もしやすいので重宝しています。

結果

Backlogは、サンスターと広告代理店とのタスク管理・情報共有において重要な機能となっています。

Wikiやファイル管理を利用することで、双方の認識を合わせながら、コンテンツの制作管理を確実に納期通りに進めることができます。

Backlogの導入により、取引先の広告代理店とのコミュニケーションが円滑に改善されています。

作業工程が多くミスが発生しやすい時にも、工数管理ツールを使うとガントチャートやサブタスクなどで細かく作業を管理できるため、ミスを防ぐことができます。

まとめ

いかがでしょうか?今回は、工数管理ツールの有用性について詳しく解説してみました。

コロナウイルスの影響により、働き方が変わっていく中でこのようなツールの重要性はさらに増すばかりです。

人と人とのコミュニケーションを円滑にするだけでなく、ミスや時間の管理を徹底することもできるツールです。

今回紹介した「Backlog」は無料トライアルもありますので、気になった方はぜひ一度試してみてください。

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